サイボウズ株式会社

NewsPicksに1500円払うのは高すぎ? スタンプは必要?

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • ビジネスパーソン
  • メディア関係者
  • デジタルコンテンツに興味がある人
  • NewsPicksのユーザー
  • サイボウズのユーザー
  • ジャーナリスト
Point この記事を読んで得られる知識

この記事を読むことで、読者はメディアの有料課金モデルに対する挑戦について理解を深めることができます。特に、NewsPicksが月額1500円という料金を設定した背景や理由、それに伴うユーザーの反応について知ることができます。デジタル時代の課金モデルに対する挑戦として、広告モデルだけに頼らず、ユーザー課金によるメディア運営の重要性が議論されています。

また、イベントの参加者の意見を通じて、NewsPicksが提供する有料コンテンツの質と量についての考え方、男性ユーザーの多さに伴う女性ユーザーの獲得への課題、スタンプなどの機能改善に関する意見、そして広がる可能性のある新機能(例えば、ピッカー同士のコミュニケーションの方法や仕事マッチングの機能)についての議論も紹介されています。

さらに、NewsPicksがタブロイド紙を使ったプロモーションで直面した課題と学びについても知ることができます。これにより、デジタルと紙メディアの異なる動きや、新たなメディアビジネスモデルの構築に伴う試行錯誤の様子を理解することができます。記事はNewsPicksの未来を考える上での多様な意見を含んでおり、その成長の課題と方向性について洞察を得ることができます。

Text AI要約の元文章
サイボウズ

NewsPicksに1500円払うのは高すぎ? スタンプは必要?

サイボウズ式とNewsPicksがコラボレーションをして進めてきた「Hot Topics」、ピッカー(NewsPicksのユーザー)と一緒に考えるイベント「NewsPicksをこう変えろ!」を2015年3月23日に実施しました。前編「NewsPicksは真の経済メディアになれるんですか? 」に続き、この「番外編」ではイベントの第2部で話題になった「NewsPicksに求めるコンテンツや有料課金、機能」を取り上げます。司会はサイボウズ式 編集長の藤村能光。

「僕がオリジナル記事を作ったけど、全然面白くなかった」(梅田さん)

(会場より)なぜNewsPicksでオリジナルコンテンツを始めたんですか?

永続的にメディアを運営するためですね。紙の時代には取材して記事を書けばビジネスとして継続できましたが、デジタルの時代はそれができなくなっていることに危機感を持っています。メディアとしてのブランド、世界観ができて広告モデルが成立すること、そして、ユーザー課金ができることが健全にメディアを運営するために必要だと思います。ところが、デジタルの時代に有料でしか読めない記事を集めるのが、とても難しいんですね。スマホではそもそも存在しない。

梅田優祐さん。ユーザベース 代表取締役共同経営者

佐々木がNewsPicksに来る前のことですが、オリジナル記事を作ろうと僕が編集長になって取材に行ったんです。すごい時間をかけてオリジナル記事を作ったけど、これが、全然面白くない(笑)。よくあるコンテンツにしかならなかったんです。素人が作るには限界がある。クリエイティビティの領域でプロが集わないとダメだと思ったんですね。そこで、以前からメディアの将来像について考える方向性が似ていた佐々木に来てもらい、オリジナルコンテンツを作る編集部を立ち上げたのです。たまたま別の場所にいたのに同じ方向を志向していたのは、これはもう運命だと思います。ユーザーが好きなニュースをピックするというプラットフォーム、編集部が発信するオリジナルのコンテンツ、この2つが融合しているのは世界的に見てNewsPicksだけだと思います。

「月額1500円は高い」──NewsPicksの適正価格とは?

(会場より)月額1500円は高い!

ありがとうございます。高いと思いながら、払っていただいているのは嬉しいです。980円にしたら会員数は圧倒的に増えると言われたこともあります(笑)。誰もやったことがないモデルですから、正直なところ、適正価格は誰もわからないんです。紙の時代に100年永続したビジネスモデルをデジタルでも作りたい。そのために、仮説として逆算してみたわけです。新聞代は月額4000円くらいですよね。紙、印刷、配達といった流通コストが2500円とすると、コンテンツ代は1500円になります。だから、NewsPicksの有料会費も1500円にしたのです。売れるかどうかはわからないけれど、われわれの理想が1500円。だから、1500円にしてユーザーさんに問いかけてみようという段階です。

(会場より)個別の記事に課金することもあり得ますか。

試行錯誤したうえで、そういう選択肢もあるかもしれません。値下げをするのは簡単。でも、全く新しいメディアのビジネスモデルを作りたいと思って1500円と決めたので、ますは、それに見合う価値が出せるように100%努力をするべきだと思っています。

「質の高い」有料コンテンツとは何か?

紙の雑誌が1冊500~700円くらいなのと比較すると倍の価格ですよ。要望として、その対価に見合うだけの有料コンテンツを質、量ともに出しているか向き合ってほしいです。

倍の価格に見合うために、コンテンツの量と質、どっちが大事ですか?

質ですね。量が多すぎても読めない。

佐々木紀彦さん。ニューズピックス取締役。NewsPicks編集長

どういうコンテンツだと質がいいと思いますか?

「ネットメディア4強」や「決算のインフォグラフィック」は質が高く、ほかでは読めないコンテンツなので満足しています。

有料会員にしか有料の良さがわからない仕組みになっています。無料と有料をつなぐパスとして、メーター制などがあるといいと思うのですが。

「1カ月無料お試し」すらやってないんですよね。今後検討していきます。

NewsPicksは男子校? スタンプは必要?

NewsPicksって男子校、ですよね……?

女性ユーザーの拡大が欠かせないと思っています。でも依然として男子校です(笑)。今日の参加者の方も、男性ばかりですよね……女性は入りにくいと思っちゃうんですかね。

女性の方に聞いてみましょうか。

サイボウズ式 編集長の藤村

(女性参加者より)NewsPicksに入りにくいと感じたことはないです。ユーザー同士、リアルで女子会をやったりしています。

スタンプつくろうかというアイデアが出たことがあるんですが、コメント欄がスタンプで埋まっちゃうと読みにくいと思って・・・。どうですか? (大半の人が首を横に振る) そうですか、いらないですか。

僕は興味深いと思う。

コメントに対してスタンプできるのはいいかもしれないですね。

「役に立つ」「いいこと言うね」というように、用途に応じてボタンを分けてほしい。

(会場より)「いいね」を通知しない機能がほしいです。フォローしてくれた人が埋もれてしまうからです。どんな人か、見に行って、新しいピッカーを見つけるチャンスがなくなってしまうので。

なるほど! 今後、検討していきます。

ピッカー同志の双方向コミュニケーションの可能性についてはどうお考えですか?

最初の仕様で検討したんですが、全部やめました。よりシンプルに1記事に対して1コメントしかできないようにあえてしています。

仕事をマッチングする機能はどうか?

(会場より)プロフィールに「仕事を探しています」にチェックを入れ、リクルーターとマッチングの場にする、といったアイデアはいかがでしょうか。

転職情報が来るとイヤじゃないですか? 別にかまわないという方、どれくらいいます?(会場から3分の1くらい手があがる)。意外と好意的なんですね。

知らない人からメールが来るのは気持ち悪いですが、NewsPicksというオープンなところからくるのはイヤじゃないです。

タブロイド紙の反応は?

(会場より)昨年末に紙のタブロイド判を発行されました。反応はどうだったんですか。

それを聞いちゃいますか。(会場笑)出してよかったです。とにかく、作るのが楽しかった。でも、プロモーションという目的としては大失敗。アプリのダウンロードにはつながらなかった。紙を読んでスマホのアプリダウンロードをするというのは、アクションとして遠かった。メディアの将来像を考える実験ができたという意味では大成功だったと思います。投資家からは「何やってるんだ」としかられましたが(苦笑)。

最後に

ありがとうございました。最後に梅田さんより一言、お願いします。

僕自身は、元々、SNSで発信することがとても苦手でした。読み手としては専門家のコメントがほしいと思っていたんですが、ニュースにコメントをつけるモチベーションって何なのか、わからなかった。だから、ユーザーのみなさんが、本当にコメントしてもらえるかどうか、壮大な実験でした。始めてみて、これだけのコメントがつくこと、こんな場が開催できることに大感激しています。我々だけでは決してできないことです。まだまだ足らないことが多いのも十分に分かっています。みなさんのご意見を直接お聞きして、将来の期待を込めて払っていただいている1500円だということもわかりました。みなさんからのご意見には真摯に向き合います。もちろん、すべてを採用できるわけではないけれど、1つ1つ真摯に向き合っているということをお伝えしたいと思います。

49名のピッカーとNewsPicks、サイボウズ式の面々

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