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「俺はお前より優秀」アピールをしてくる人の傾向と対策

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • ビジネスパーソン
  • 職場での人間関係に悩んでいる人
  • チームワークに興味がある人
  • 心理学に興味がある人
  • 格闘技の戦略に興味がある人
Point この記事を読んで得られる知識

この記事を読むと、職場などで自身を過剰に優秀だとアピールする人の特徴と、それにどう対処するかについての知見が得られます。記事は、格闘技の“マウントポジション”という用語を使い、相手が優位な立場を取ろうとする行動を比喩的に説明しています。特に、深夜や週末にメールを送りつけて努力の証をアピールするタイプや、有名人との繋がりを誇示しようとするタイプの人を指摘し、それぞれへの対策を示しています。

そして、こうした相手のアピールは本質的な努力の結果というよりも、見栄えの良い枝葉末節に基づいていることが多く、実際の業務においてはフォローアップが必要になる場合があると指摘しています。それに対し、直接対決するよりも一度相手の言い分を受け入れ、褒めることでガードを緩めさせ、自分の目的に引き入れるという戦略を提案しています。

また、ガードポジションという格闘技の用語を使って不利に見える状況からでも逆転のチャンスを見出すことができ、忍耐強く状況を観察して戦う姿勢の重要性を示しています。最終的には、相手の攻撃に冷静に対処し、状況を見極めながらチャンスを狙うことが大切だと結論付けています。

Text AI要約の元文章

ブロガーズ・コラム

「俺はお前より優秀」アピールをしてくる人の傾向と対策

【サイボウズ式編集部より】この「ブロガーズ・コラム」は、著名ブロガーをサイボウズの外部から招いて、チームワークに関するコラムを執筆いただいています。今回ははせおやさいさんが考える「優秀さを過剰にアピールする人の傾向と対策」についてです。

マウントポジション」という言葉があります。仰向けになった相手に馬乗りになって腰を両足ではさみ押さえつける体勢を指す格闘技用語だそうなんですが、初めてこの単語を聞いたとき、人間関係でもこのポジションに回りたがる人がいるな、と思って膝を打ちました。

「自分は(あなたより)努力家であり優秀である」ということを過剰にアピールしてくる攻撃的な人たちは同僚、上司、部下、たまに取り引き先、と関係性を問わず、一定数現れます。そしてこちらを威嚇してくるので「やりづらいなあ、困ったなあ」と思っていたのですが、対戦を重ねるにつれて、傾向と対策が見えてきました。

傾向1:残業大好き臭

まず傾向として、マウントポジションを取りたがる人たちに共通する「残業大好き」臭。

深夜や土日にメール(しかもさほど緊急ではない)をバンバン送ってきて、「この時間でも仕事してるんだぜ」アピールに余念がありません。正直、よっぽど緊急度の高いものであれば電話で連絡が来るでしょうし、時間外まで仕事をしている業務効率の悪さを恥と思っていないので、ここに付き合ってはいけません。

主な対策として、万一、リアルタイムでメールを受信してしまったとしても返信せず(もしくは書いた返信メールは下書き保存しておきましょう)、業務時間内に「遅くまでおつかれさまです〜!」の一言を添えて送信しましょう。

傾向2:有名人と知り合いアピール

次に「俺、◯◯さんと知り合いなんだぜ」アピール。

Facebookの友達の数を競いたがる人や、有名人と友達になったことに喜びを感じるタイプ。たいだいよく聞いてみると、30人くらいいるプロジェクトチームの1員として参加した中で名刺交換したレベルのことが多く、額面通りに受け取ってはいけません。そもそも「知ってる」からといってなんなんだ、という本質的なところから目を逸らして「つながりがある」ということにすがってアピールしてくるタイプなので、虎の威を借る狐マインドなのだな……と菩薩の心で見守りましょう。

主な対策としては前述した通り「知ってるからといってなんなんだ」という本質的なツッコミは胸に収め、「つながりがある」ということにのみフォーカスして、話を合わせましょう。

例として2つほど挙げましたが、いずれも彼らがアピールしてくるのは本質的な努力の結果ではなく、枝葉末節である周辺情報。それをアピールすることで自己評価を釣り上げようとしたものの、残念ながらズッコケているパターンなので、味方にいるとフォローアップに悩むケースがありますが、彼らがそういった行動に出てしまう理由、その根底にあるのは「俺を評価してくれ」「努力を認めてくれ」という欲求だと思っています

なので「この人はマウントポジションを取りに来ているな」と感じたら、正面からやりあうよりは、いったん受けてしまうのがベター。そして相手のアピールポイントに同調して褒めてしまいましょう。褒められたことで相手は自分が有利なポジションに付けたと思いガードがゆるくなるので、そのタイミングで自分の思惑に引き込むべくチャンスをうかがいましょう。

対策:ガードポジションで逆転のチャンスを狙え

そしてマウントポジションという単語と同時に覚えたのが「ガードポジション」です。上から馬乗りになるマウントポジションとは逆で、仰向けになり地面に背中をつけた状態を指すそうです。一見不利に見えるこの姿勢でもじゅうぶんに反撃のチャンスはある、ということを教えてもらい、なるほどこれもヒントになると思いました。

マウントポジションを取ってしまうと、またがった自分の身体で相手の急所が隠れてしまったりして不利になるケースもあり、実はガードポジションからでも勝ちを十分狙えるということなんですね(ちなみに後ろを取られるのが一番アウトとのことでした)。

格闘技に詳しくないので以降は詳しい方にお譲りしますが、「一見、相手が有利なように見える状態からでも下からしっかり絡めとり状況を有利に運ぶ」という「あきらめずに相手の出方を見て戦う」姿勢は、十分参考になりそうだと思いました。

繰り返しになりますが、大事なのは相手から馬乗りになられようが、あきらめず冷静に状況を見て、チャンスを狙うこと。マウントポジションを取られたときというのは精神攻撃で心が折れそうになりますが、さまざまな対応策をシミュレーションしておくことで逆に「チャンスを狙える状況がきたぞ」と思い、自分を奮い立たせる準備を怠らないよう日々の鍛錬を続けてまいりたい所存です。

今日はそんな感じです。
チャオ!

はせおやさいさんよりインターネットの備忘録」というブログを書いています。ブロガーズ・コラムでは、仕事を通じて他人とかかわることの楽しさ、おもしろさ、難しさみたいなことを書いていきたいと思います。今のところ唯一の女性なので、そのへんの視点も盛り込めるといいかなと思ってます。

イラスト:マツナガエイコ

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執筆

ライター

はせ おやさい

会社員兼ブロガー。はてな(id:hase0831)を中心に活動。仕事はWeb業界のベンチャーをうろうろしています。

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撮影・イラスト

イラストレーター

松永 映子

イラストレーター、Webデザイナー。サイボウズ式ブロガーズコラム/長くはたらく、地方で(一部)挿絵担当。登山大好き。記事やコンテンツに合うイラストを提案していくスタイルが得意。

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