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ダラダラ歩く人は仕事ができない?

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 仕事の効率を向上させたいビジネスパーソン
  • 会社やチームの生産性を向上させたい管理職
  • 個人の行動が職場での評価にどう影響するか知りたい人
  • 仕事とチームワークに関心がある人
  • 様々な職場環境の改善を考えている人事担当者
Point この記事を読んで得られる知識

この記事は、仕事ができる人とそうでない人の行動特性と、それがどのように職場で評価されるかに関する考察を提供しています。著者は、オフィス内での移動速度や挙動が仕事の効率と直結しているという観察を述べています。速歩きする人は無駄な時間を嫌い、即座に仕事に取り掛かる習慣がある傾向があります。一方、ゆっくり歩く人はいつまでも作業に戻らず、雑談に時間を費やしがちな特徴を持っています。こうした行動特性は、それぞれの個人が職場でどのように振る舞うかの指標となり、職場での生産性や効率性に影響を与えるとされています。また、著者は自分の普段の行動や他者の行動から自分を訓練していくことが可能であり、職場内での人の見方や他人を真似ることで自分を向上させることができると強調しています。この考え方はあらゆるシーンでの行動を意識的に変えることで自己成長につながる可能性があるとしています。

Text AI要約の元文章

ブロガーズ・コラム

ダラダラ歩く人は仕事ができない?

【サイボウズ式編集部より】
この「ブロガーズ・コラム」は、著名ブロガーをサイボウズ外部から招いて、チームワークに関するコラムを執筆いただいています。今回は「My Favorite, Addict and Rhetoric Lovers Only」のファーレンハイトさんが考える「仕事の早い人、そうでない人の心構えの違い」についてです。

オフィスを見渡していて気づいたことがあります。仕事ができる人は、スタスタと歯切れよくオフィス内を闊歩していて、逆に仕事ができない人はダラダラと牛歩しているのです。

何らかのミーティングが終了した後などが顕著です。自分たちのシマに戻るまでの速度で「できる組」と「できない組」がチーム分けされているかのように俺には見えるのです。

前者の人はパソコンをさわることができない無駄な時間を惜しむかのように一直線で戻る、ないしはミーティング時の決定・未決定事項について話し合っています。後者の人は横にいる人と業務外の話を気晴らしのようにして、席に戻るのが名残惜しいかのようです。

個人における仕事のアウトプットは「効率×費やす時間」という公式が成立するのは厳然たる事実でしょう。前者はこちらを向上させる行動が習慣となっているのでしょう。

その人の特徴とは行動の傾向である

という短絡的すぎる傾向化を、本気で考えているわけではありません。前者はただのせっかちなだけかもしれないですし、後者は落ち着いて行動するタイプという単純な性格の違いなのでしょう。

それでも、それなりに上記のような色分けは有効と思う部分もあるのです。やはり仕事ができる人が何を持ってできるかを判断するのは難しいですが、いわゆる「仕事がはやい人」は仕事自体に向き合う態度がキビキビしています。

なにかの作業に取り掛かっているときは一心不乱にキーボードを叩いて、よそ見をしません。「交渉がうまい人」はノラリクラリしていません。要点におけるすり合わせに置いてはシャープに切り込みます。なんなら非公式の場で事前ネゴを完了させてミーティングを儀式化しています(俺個人は一心不乱だけどまわりの会話を敏感にキャッチしている人、シャープに切り込むけどソフトタッチな人が大好き)。

逆に「なんだかなぁ」と感じる人は、一心不乱のシーンが見当たらないことが多く、ゆるゆると作業をして「残業が多くて嫌になる」なんてことを平気で言うんですよね。ミーティングでも、要点でないところを引っ張るし、交渉においても譲っちゃいけないラインを事前に決めているように見えないんですよ。

俺が<人を見る>ときにひとつのガイドラインにしているのは、<その人がくり返す行動が、その人をあらわす>ということです。当たり前のようですが、その人が普段何を言っているかを一切考慮しないことが重要です。だって、それはその人が自分で自分のことをそう思っているだけなんだもの。実際の行動を見るのが正確。

やはりスピーディーな人はあらゆるシーンでスピーディーです。仕事だけでなく、世間話をしているときも、居酒屋でメニューを決めるときの意思決定ですら即決! ミーティングからシマに戻るという行動はその一端なのです(戻らずに喫煙所に直行というパターンもありますが......)。

逆にスピーディーでない人は、あらゆるシーンでそれをにおわせます。休憩時間が残り少ないときに「すべらない話」を始めて、「ちょ、その展開、尺大丈夫?」と心配になるのですが、案の定話が終わらないのです。こちらから話を切れないのが日本企業の後輩の悲しいところですね。

あらゆるシーンは自分を変えていく場になる

逆にいえば、どんなシチュエーションでも自分を訓練する場になると俺は思うのです。

資料を期限までに黙々と作成する作業、何かを決定する場のミーティング、客先でのアポイントメント、時間の無駄に思ってしまうチームや部署の宴会の場。すべてをその視点で眺めたとき、それらの場は無限にトライするチャンスに変わる。

「気づかいができない」を弱点として自覚している人は、その視点ですべての場に挑んでみるのです。自分の好みではなくレビュアーが好む資料を作成してみる。ミーティングで誰かが本筋でないところでバトり出したときには、黙っているのではなく、空気を変えるひとことを言ってみる。天気の話でなく、相手が喜んでしゃべっていたお子さんの話を頭に叩き込んで振ってみる。宴会の場では隅っこで横にいる人と飲むのではなく、誰をヨイショするべきなのかを考えてみる。

そういった行動の繰り返しが、自分自身を作り変えていくのだと思います。そして、それはまわりのみんなにも認められていくものではないでしょうか。もちろん、ときには口八丁の人に負けることもあるでしょうけれどそんなことは瑣末な問題のように俺は思います。

チームメンバーのフォローの観点で

チームワークの観点で言えば、チームメンバーを見るときにはくり返す行動の傾向を見てその人の本質を判断して、適切な対応を取っていけばいいのだと思います。「あいつダメだ」は愚の骨頂です。このシチュエーションで取りうる行動に対して先手を打っておく、フォローに回る。そういったことができるようになってきます。

逆に自分自身に関しては、チームメンバーの「ここがすごい」を盗む際に、その人がくり返す行動の傾向から要素を抽出すればいいのです。その人がなぜ光る人材かが明確になります。自分に取り入れられそうなものは、その行動特性をパクっていけばいい。せっかくずっと同じ場で色んな場にいるのだから。

これは普段の人間関係のなかで俺が学んだことで、職場でも生きている考え方になっています。

最後にめっちゃ瑣末(さまつ)なことなんですが、席を離れるときに椅子を引いたまま戻さない奴が俺は大っ嫌いです。同僚から上司まで通りにくそうにしてるのを見てると、「こんなことに気づかない奴に気遣いなんかできっこねー!」と思ってしまうのであります。ちなみに俺の血液型はO型なのであしからず。

ファーレンハイトさんより
普段はブログ「My Favorite, Addict and Rhetoric Lovers Only」、Web媒体「AM [アム] 」で恋愛・人間関係について書いています。サイボウズ式のブロガーズ・コラムでは、仕事・チームワークにおける他人との関係性について何らかの価値を提供できたらと思っています。

イラスト:マツナガエイコ

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執筆

ライター

桐谷 ヨウ

ブロガー、週末コラムニスト。主なコンテンツは恋愛関係、人間関係全般です。親指シフトユーザー。

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撮影・イラスト

イラストレーター

松永 映子

イラストレーター、Webデザイナー。サイボウズ式ブロガーズコラム/長くはたらく、地方で(一部)挿絵担当。登山大好き。記事やコンテンツに合うイラストを提案していくスタイルが得意。

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