イタママ、イタパパになるな!──コデラ総研 家庭部(93)
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Target この記事の主なターゲット
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- 育児中の親
- 地域の行事に参加している人
- 地域社会に興味のある人
- 伝統や文化に関心のある人
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Point この記事を読んで得られる知識
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この記事を読むことで、読者は地域の行事や祭りにおいて、どのような問題や意見の相違が発生するかを知ることができます。特に、地域の伝統や文化と新しい参加者の意識の違いから生じる摩擦について学ぶことができます。記事では、祭りの場での飲酒の是非が取り上げられています。伝統的には、酒が神聖な飲み物として祭りの一部を成しているという背景がある一方で、現代の親の中には子供の目の前での飲酒に反対する意見を持つ人もいることが紹介されています。また、地域の伝統と新しい住民の意識のギャップから、新たなルールが生まれ、それが徐々に形骸化していく様子が描かれています。このようにして作られたルールのことを筆者は「ルールの怪物」と呼び、人々が従うべき伝統的な理解と新しい参加者の声のバランスをどう取るべきかについて考えるきっかけを提供しています。この記事は、それらの視点を考慮し、地域での円滑なコミュニケーションの大切さや、多様な意見を尊重する重要性を強く訴えています。
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Text AI要約の元文章
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tech
イタママ、イタパパになるな!──コデラ総研 家庭部(93)
テクニカルライター/コラムニストの小寺信良さんによる「techな人が家事、子育てをすると」というテーマの連載(ほぼ隔週木曜日)の第93回(これまでの連載一覧)。今回のお題は「イタママ、イタパパになるな!」。
文・写真:小寺 信良
夏休みは早くも終盤。地域のお祭りなどの行事も、お盆までにはだいたい片付くことだろう。
筆者は地域のお祭りに、自治会員のメンバーとして、もう7、8年参加している。自治会もあまり人の入れ替わりがないので、当時からすると高齢化もだいぶ進み、昔ほどのパワーでお祭りができなくなってきている。
うちの地域も、新しくマンションができたり、戸建てが大量に建ったりしている関係で、初めて地域のお祭りに参加するという人もふえてきた。その点では、運営者だけが歳を取り、参加者は若返っているという図式になっている。
すでに今年の夏祭りは終わり、その反省会をやっているところだが、今年は凄い話が出てきた。お祭りでは、大人神輿の他に子供神輿も出る。担ぎ手の子供達が待機する公園にいた保護者から、「お祭りの時に子供の前で大人が酒を飲むのはいかがなものか」という意見が出たのだ。
地位の祭りは、学校行事とは違う。学校内なら、子供の前で大人がビールを飲むことなどあまりないと思うが、お祭りといえば酒は付きものである。特に神道では、酒は「難を避けます」という意味から、酒升、すなわち升酒が奉納される。もしかしたら地鎮祭などで経験がおありかもしれないが、奉納された酒は、神が宿る神聖な飲み物と考えられており、それを参加者へふるまう。これを「直会」(なおらい)という。
地元の祭りは、江戸後期から伝えられる神事として、長い歴史と伝統のあるものだ。筆者も普段なら子供の味方をするところだが、さすがにそれは子供をダシにした言いがかりだろうと思う。
だが地域の自治会は、若い人の中には祭りというものを知らない人もあるだろうと言うことで、飲酒は子供の待機場所から離れた駐車場で、ということになってしまった。個人的には、そんなクレームにまで愚直に対応する必要はないと考える。
ルールの怪物
普段の自治会活動には出てこないが、お祭りや運動会などの行事には出てくれるパパママもいる。そうやって数年活動を共にすれば、一緒に地域を盛り立ててくれる仲間だという意識も芽生えるものだ。
一方で突然どこからかやってきて、いきなり自分の意見を通そうとするパパママが、少数ながらいるのも事実だ。その地域には地域なりの伝統ややり方があってやってきていることに、「普通と違う」とか、「前住んでたとこのやり方と違う」とか言ってくるわけである。
日本人は変なところが真面目なので、クレームとして言われたらなんとかそれを対処しようとする。「意見を退ける」ということができないのだ。
こうして変な方向にルールが作られていき、それが数年経つと、何のためにそのルールがあるのか、誰も分からなくなる。さらに日本人は真面目なので、ヘンテコなルールであっても、よく分からないけどそういうルールなら、ということで従っていく。誰も是正できないまま、意味不明のルールが確立していく。筆者はこれを、「ルールの怪物」と呼んでいる。
ルールの怪物を作るのは、地域のあり方に合わせる気がなく、自分の知る範囲外のことが受け入れられない、イタいパパやイタいママだ。「一言もの申す」前に、周囲の人の意見を聞くとか、そうなってる理由を誰かに聞くとか、そういう前段があってしかるべきであろう。
読者諸氏には、くれぐれもこうしたイタパパ、イタママにならぬよう、お願いしたいところである。(了)
本連載では、読者の皆さんからの、ご意見、ご質問、取り上げてほしいトピックなどを、広く募集しています。編集部、または担当編集の風穴まで、お気軽にお寄せください。(編集部)
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