義手はファッションだ──かわいそうを覆し、かっこいいを追求するexiii
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Target この記事の主なターゲット
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- 技術開発に関心のある人
- スタートアップ業界に興味がある人
- 義手や補助具の使用者とその支援者
- 革新技術に興味を持つ学生や研究者
- 大企業からスタートアップに転職を考えている人
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Point この記事を読んで得られる知識
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この記事を読むことで、exiiiというスタートアップがどのように大企業を離れて自身のビジョンに基づいた革新的な義手を作り出そうとしているのか理解できる。特に、筋電義手「handiii」の開発においては、これまで義手が単に失った機能を補うためのものであったという価値観を覆し、義手をプラスの価値としてファッションの一部に組み込もうという斬新な発想があることがわかる。
exiiiの3人は、自身の情熱を持って「自分ごと感」を大切にしながら取り組みを進めており、挑戦を避けるのではなく、できることを広げていくことに注力している。また、彼らは「義手=かわいそう」という感覚を「義手=かっこいい」という価値に変えようとしており、技術のみならず感性にも訴えるデザインを心がけていることが理解できる。
さらに、記事はスタートアップを創業する際の心構えや「自分たちが主体となる」ことで、どのように社会に新たな価値を提供していけるかについても触れている。彼らが挑戦することで義手に関連する社会的な意識が変わり得ること、そしてその行動が社会に変革をもたらす一歩になるという信念が伝わってくる。
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Text AI要約の元文章
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義手はファッションだ──かわいそうを覆し、かっこいいを追求するexiii
大企業からスタートアップへ──。大企業の安定を捨て「本当に自分たちがやりたい」ことを選んだのは、筋電義手「handiii」を開発するexiiiの3人です。大企業でのモノづくりからスタートアップの立ち上げに軸足を移し、今までにない新しいモノを発明する。3人を突き動かすものは「自分ごと感」です。「ベストチームメソッド」では、exiiiのチームワークとモノづくりに対する情熱に迫ります。
「手がない」はアイデンティティ、義手をファッション化
- 手がないことを自分のアイデンティティの1つとして受け入れている方もいて、それなら、そんな方がファッションの一部として義手を使えるようにしたいと考えました。(小西さん)
- 今まで健常者が絶対にできなかったことが、handiiiではできるようになるんですよ。マイナスをゼロに近づけるためのものだった義手を、プラスの方にまで持って行ける。ちょっとベクトルが違うかもしれないけれど、なんか飛び越えた存在になれるというか。(小西さん)
exiiiの3人。左から小西哲哉さん、近藤玄大さん、山浦博志さん。
筋電義手は、戦前までさかのぼることができるほど歴史がある研究分野ですが、これまではなかなか技術改良が進んでいませんでした。例えば価格の問題。筋電義手は1つあたり150万円もしていました。また「手が無い」というマイナスを「機能」だけでカバーするというやり方で、これまでの義手は開発されていました。
いわば「義手=マイナスを0に戻すだけ」という価値から、「義手=かっこいい、おしゃれ」というプラスの要素にまで価値を高めようとしているのがのが、exiiiの開発する節電義手「handiii」です。
会社に「属す」ではなく「作る」。自分ごと化がすべて
- 昔なら「やる」と言わなかったことも、やってみようと言ってますし。できることをベースに考えるのではなくて、できないことをできるに変えていくことを考える。(山浦さん)
- 「自分ごと感」ですね。会社にいて物を作っていて、それが自分の担当製品であっても、人生を賭けようとまでは思えないと思うんです。そこにはどうしても意識の差が出てしまう。一歩、無理ができるのも自分ごとだから。(山浦さん)
CTO・山浦博志さん。
exiiiの面々が開発を進めていく上で前の会社との違いを感じたのが、どれだけ”自分ごと”として動けるか。会社から与えられた担当製品に対して、心の底から「人生を賭けてでも成し遂げたい、作りたい」と思えるかどうかは、その人次第ともいえます。
誰かの会社に「属す」のをやめ、自分たちが会社を「作る」ことで、「自分ごと」に対する意識はより強く感じられるようになったといいます。スタートアップ環境では自分たちが主役になり、明確な目的・目標を立て、その分の責任も持ち合わせることが求めらるからです。
すべてを”自分ごと”として認識しなければ立ち行かないスタートアップ環境。exiiiでは「無理の線引き」を明確にして、「できる、できない」を意思決定しています。「無理!」といって「やらないこと」を選択することは、自分たちの首を絞めることになりかねないからです。
「義手=かわいそう」を「=かっこいい」に
- やっぱり、義手をしている人を見ると可哀想だと思ってしまうじゃないですか。それを「かっこいい」に変えたいんです。(近藤さん)
- まずは自分がこういうものを作って、1人の人に喜んでもらいたい。そうすると、これまで自分本位だった技術の使い方が、人に役立てることを喜べる人間になるかもなと。(山浦さん)
CEO・近藤玄大さん
3人が義手開発に情熱を注げる理由は「社会に対する思い」があったからこそです。単にモノづくりを継承していくだけではなく、そこに自分たちなりの独自視点を盛り込み、新しい価値を生み出すことで、社会の価値観を変えていこうとしています。
もしかしたら、今やっていることはすごく小さなことかもしれません。しかし、その1つ1つの行動が、将来的に社会を変えるための一歩になると確信しているからこそ、挑戦ができるのではないでしょうか。
誰かがやってくれるのではなく「自分たちが社会を変えていく」。この強い思いを3人で共有できているからこそ、チームとして向かう方向も一致していると感じます。
大企業からスタートアップへ。新しい義手を作るexiii。その詳細はベストチーム・オブ・ザ・イヤーの「無理です」という言葉は飛躍を止める――筋電義手「handiii」の挑戦で取り上げています。
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